家づくりの舞台裏・・・「いろはの家」のこぼれ話

 

「いろはの家」のクライアントであるYさんが、「実家を建て替えて、二世帯住宅にしたい」と、初めて私の事務所まで来てくださったのは、夏真っ盛りのとても暑い頃でした。

大学で建築を学ばれ、家具のデザイナーであるYさんは、建築家との家づくりが長年の夢。

ところが、一緒に暮らすことになるお母様はじめ他のご家族の方は、新しい家で早く暮らしたいとの思いから、ハウスメーカーでの家づくりを希望されておられました。

 

この日の来訪の目的は、数ある建築家の中から本当にこの人で良いのかという私の品定め。建築に関する知識の豊富な方でしたので、家づくりの相談より、好きな建築や建築家についての雑談で初めての面会は終わりました。

その後、しばらく連絡がありませんでしたので、お母様の意向に沿って、ハウスメーカーで家づくりを進めているものと思っていたところに「そろそろ家づくりを・・・」と連絡を頂きます。

いざ、Yさんとの家づくりが始まってみると、「建築家」の家づくりに憧れるYさんと、「普通の家」の間取りを望まれるお母様とでは温度差が出るのは当然のこと。

 

 

注文住宅事例紹介 いろはの家@名古屋市 打ち合わせメモ

 

Yさんの意向に沿ったプランはお母様にはしっくりしないし、お母様の意向に沿ったプランになるとYさんとの思いからかけ離れてしまいます。そして「両者の意向を全て盛り込んだプラン」では予算的にNG。

じっくり時間を掛けて、みなさんの要望を少しずつお譲りいただき、やがて、Yさんにもお母様にもベストな案が導きだされました。

新しい家に早く住みたかったお母様には長い道のりだったと思うのですが、Yさんご一家にピッタリな家になるためには必要な時間だったと思うのです。

 

注文住宅事例紹介 いろはの家@名古屋市 中庭
最後まで争点となった中庭

 

実は、プランニングの最後まで争点となったのは、住まいの中心にある中庭でした。

 

この中庭については、Yさんの要望を叶えたものですが、そのためにお母様にお譲りいただく事も出てしまいました。

しかし、住まいが出来上がった今では、この中庭が、お母様一番のお気に入りの空間となってるそうです。